ご自身のビジネスのご経験から若手の経営者の方にアドバイスをお願いします。
----仲井
事業部長の立場にあった時には、大企業の社長並の責任を負っていました。その経験から言わせていただくと、1人の力で会社をまとめあげるなんてことは難しい話で、大切なのは組織力です。トップが何を考えているかわからない組織はダメだし、また逆にエンドユーザーと接している社員の声がトップに届かないようでもダメ。人間対人間の組織力、コミュニケーションの力が重要です。松下幸之助さんも事業部長クラス、分社の役員クラスを400名くらい集めて月1回の全社会議をしていました。毎年の経営方針発表は7000人を集めて行ったこともあります。社員ひとりひとりと細かな会話をすることは無理かもしれませんが、責任ある立場の人間とは直接対話をして意志を伝えること、そして機会があれば現場にも出向いて社員に直接思いを伝えることは、企業の器の大小を問わず非常に大切なことだと思います。
最後になりますが、仲井さんの座右の銘をお聞かせください。
----仲井
私の3つの信条は、感謝の念、素直の心、陽転思考。陽転思考は、母校・同志社の創立者、新島襄先生の思想で、相手のせいにしないこと、謙虚な心のことです。そして企業経営は、常に自分のことを反省しながら、幸福の道を追い求めることだと考えています。
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