----本日はお時間を頂き、ありがとうございます。まず、簡単にベンチャー支援などに携われるようになったきっかけを伺いたいのですが?
大学は経済学部で、将来のために何かしないとと思っていた時に、会計士の受験参考書を見たんです。会計士に合格すれば税理士資格も取得できるということだったから、これはいいと思って勉強を始めたんですよ。動機はそんなに立派なもんじゃないですね(笑)。まぁ、そこからかなり勉強をして、大学3年時に当時の最年少で会計士資格を取得しました。
----監査法人に入って上場支援を担当されるようになったんですか?
そうです。私が就職した当時は監査法人制度ができた当初でした。監査法人というのはどちらかといえば企業の会計業務をチェックするという後ろ向きな業務が多いのですが、私は上場を目指す企業を支援するという前向きでエキサイティングな業務を担当することになったのは幸せだったと思います。成長していく企業と一緒に仕事をしていくこと、その成長を見続けていけることは非常に魅力的な仕事でしたね。
----独立なされたきっかけは?
私自身がそれなりのキャリアを積んで来たので、監査法人にいると私自身のコストも考えて相手と付き合わないといけなくなってきますよね。そうすると起業したばかりの経営者の方の相談に乗るにも、監査法人ではコストが合わなくてできなくなる。だから身軽になって自分でやろうと思い、8年前に独立しました。
----独立してからもベンチャー企業のサポートに力を入れていらっしゃいますね。
独立した時には、引退するまでに2社を上場できたらと考えていたんですが、実はもうその目標は達成してしまいました(笑)。私としては、あと4年くらい現役を続けるとして、その中でできる限りたくさんの会社を成功に導いていきたい、育てていきたいという考えでやっています。何もIPOだけが企業経営の目的ではないですからね。中小企業でもきちんとやっていけることも含めて、成功する経営のお手伝いをするのが私の仕事だと考えています。
----成功する会社のポイントとは、ずばり、何でしょうか?
まずビジネスモデルがしっかりしていること、そしてトップが魅力的な夢を思い描いていること、そしてから実行力。この3つがないと、上場することも成功することも難しいと思います。ビジネスモデルとは、言い換えればその企業のアクションプランです。どのように行動して収益を上げていくのか、ということです。夢を思い描くことは、モチベーションにつながることです。そしてアクションプランの実現とモチベーションを持って、実行していく力が経営者にとっては必要不可欠なことだと思います。
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