21世紀型企業家の実践的なビジネスをサポートする株式会社M.I.E.コーポレーション

歴史に学び未来を創る
M.I.E.Business Site[会員専用サイト]
M.I.E.Business Site[会員専用サイト]
トピックス情報トップリーダーに学ぶベンチャー支援会員企業紹介おすすめ書籍メンバープレミアム

HOMEに戻る
Special Value メンバー プレミアム
黎明塾会員とは
黎明塾会員
M.I.E会員
経営有徳塾 アドバイザリーボード
特別会員とは
各種リンク

[ベンチャー支援]
人の心にやすらぎを与えるキャラクターを扱う業種だからこそ社員が気持ちよく仕事をできる、“温かい”会社であり続けたい

株式会社エスケイジャパン/代表取締役社長/久保 敏志 「近年上場企業経営者紹介ー21世紀型企業家ー」の第10回は、キャラクター商品の卸販売からスタートし、アミューズメント業界へ販路を広げて発展し、大阪証券取引所新市場部に第一号で上場。現在は「ナカヌキヤ」の運営で小売業界でも注目を集める「株式会社エスケイジャパン」の代表取締役社長・久保 敏志様にお話をお聞きしました。

アミューズメント市場に注目し、創業9年目で上場を果たす----本日はお忙し中、時間をさいて頂き、ありがとうございます。まず、久保さんの生い立ちを簡単にお聞きしたいのですが?

長崎・五島列島の福江市(現・五島市)で生まれ育ちました。牧場兼農家の家でしたが、それを手伝うのは子供の頃から好きじゃなかったですね。体が大きい方ではなかったので、高校卒業後は競艇選手かプロボクサーになろうと考えていました。

----なぜ、そんな少年が実業家になられたのですか?

局、どちらにもなれなくて、福岡にあったキャラクターグッズ販売の会社に入ったんです。サンリオの創業メンバーの方が立ち上げられた会社で、そこでいろいろと勉強をさせてもらいました。

----独立されたきっかけは?

好きな会社でしたし、そこに骨を埋める気だったんですけどね・・・。 その会社の大阪営業所の責任者として売上も本社に並ぶくらいにしていましたが、バブルがはじけて売上が厳しくなってきたんです。そんな時、営業で店舗回りをしていて、ふとゲームセンターのクレーンゲームが目についたんです。当時はあまりいい商品が入っていませんでしたから、「ここにキャラクター商品を入れたら売れるんじゃないか?」と思ったんです。それを会社に提案したら、却下されました。当時は百貨店などへの販売が中心でしたし、ゲームセンターは暗いイメージのところでしたから、イメージが良くないということで。でも、私はこれからアミューズメント業界は必ず伸びると感じたので、独立を考えるようになりました。

----まさに先見の明だったわけですね。

独立資金は500万円、起業当初はお金をどうやりくりしようか大変でしたよ。事務所は知り合いのところに間借りでしたしね。当時はとにかく走り回って仕事をしていた覚えがあります。そうしていろいろな方との縁で少しずつ元手を増やして、3年経ってアミューズメント業界に打って出ました。当時非常に人気だった競走馬・オグリキャップの商品化の権利を取って自社商品を作って販売したのが大ヒットして、軌道に乗りましたね。

----創業当初から上場をお考えだったのですか?

いや、そんなことはないですよ。でも、前の会社でサンリオが上場した際の話などもいろいろと聞いていたので、頭の中にはあったんじゃないでしょうか。具体的には5年くらい経った時に具体的に目指そうと考えました。当時は社員は20名ほど、全て自分がスカウトしてきた人たちでしたから、信頼して協力してくれました。「5年後に上場を目指そう」という話をして、1年前倒しの4年目、1999年に大阪証券取引所新市場部の第一号で上場しました。
----第一号だったんですか、すごいですね。

女性社員を積極的に活用最近は小売業にも進出----着実に業績を伸ばして上場をなされた訳ですが、その要因は何だとお考えですか?

アミューズメント業界自体が転換期だったんですよね。ゲームセンターが暗いイメージから脱却し、女性も含めて一般の人たちが気軽に遊びに行くところになってきていました。だからかわいいキャラクター商品がアミューズメント業界に必要とされたのだと思います。また、当時、就職氷河期で女性が非常に就職難でした。我々の会社はキャラクターを扱う会社ですから、そこには女性の感性は非常に必要なのではないかと思い、女性を積極的に採用し、女性社員の働きやすい環境づくりにも力を入れました。

----具体的にはどのようなことをなされたのですか?

女性社員が営業に行き、注文をもらっても、重たい商品を持っていくのは大変ですよね。だからカタログで注文を取ってきて、配送センターから商品を送るというインフラ作りをしました。どちらかといえば玩具の流通の世界は古い体質の世界でしたから、そんな流通システムがなかったんですね。それにいち早く手をつけて、若い女性社員が明るく売り込みに行ったのも良かったんじゃないでしょうか。それに女性に人気のあるものを販売する説得力も、絶対に女性の方があるはずですからね。

----その通りだと思います。最近では「ナカヌキヤ」の方も頑張っていらっしゃいますね。

2006年12月に神戸店をオープンし、2007年には福岡店をオープンします。営業権を取得してから1年ほど経って、新店をオープンする動きができるようになりました。小売業はこれまでやったことのない事業でしたので大変な面はありましたが、「ナカヌキヤ」でキャラクター流通の川下も押さえることができました。そのデータをキャラクター商品の企画開発などを始めとする自社でのもの作りにも反映していきたいと考えています。そして近い将来、「ナカヌキヤ」も上場をできるように頑張っていきます。

----期待しています。是非、頑張ってください。

社内的には反対を押し切って始めたことですからね、失敗はできません。お金もかなり使いましたし…。小売業は難しいですが、「ナカヌキヤ」を自立させ、発展させ、上場することは、SKジャパンの未来にも必ずつながっていくことだと確信しています。


略歴
1961年生まれ
1989年12月 株式会社エスケイジャパン設立
1999年8月 大阪証券取引所新市場部に第一号で上場
2003年9月 東京証券取引所第二部上場
2004年9月 東京証券取引所ならびに大阪証券取引所第一部銘柄に指定
2005年7月 小売事業に進出するため、株式会社ナカヌキヤ(株式会社エスケイジャパン100%子会社)が、中川無線電機株式会社[現シグマ・ゲイン株式会社]よりナカヌキヤ店舗の運営に関する営業権を譲り受ける


HOMEこのページの先頭へ