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経営者として一番大切なことは良きアドバイザーを持っていること----上場をしたことは、会社にとってどうでしたか?

介護・福祉専門の会社で上場したのは、弊社が初めてだったんです。知名度や社会的な認知が大幅に上がりました。それによって我々が提供していくサービスが、高齢者の方々により使って頂きやすいものとなってきたと思います。会社が一丸となって上場を目指せたことも良かったですね。でも、経営者にとっては上場を目指すことが重要なのではなくて、あくまでも業績アップ、売上を伸ばしていくことが第一だと思います。上場は会社を大きくしていくため、組織として社会に認められるための手段であって、そのこと自体が目的ではないのです。上場しようと思ったら、それまでの倍の売上がないとできない、ということをこれから上場を目指す経営者の方には忘れずにいて欲しいですね。

----それって意外と落とし穴なんですね。

ベンチャーキャピタルからお金が入ると経営者が舞い上がってしまうんですよ。上場はそれを進めていく部署に任せて、きちんと本業のビジネスを行っていくこと。当たり前のことなんですけど、できなかったりするんですよ。

----今後上場を目指す経営者の方へ、いいアドバイスをいただきましたが、改めて、最後に、これから頑張っていく若手企業家たちへメッセージがあればお願い致します。

私がお伝えしたいのは、すばらしきアドバイザー、友人、先輩を持って欲しいということです。それは単に仲良しという意味ではなく、ボロカス言ってくれる人、歯に衣着せないことを言ってくれる人は、大切にしなければいけないということです。私にも経営のことを何も知らなかったのに、いろいろな面でアドバイスを頂き、お世話になった方がいます。本当にその方には何度も叩きのめされました。「何でそこまで言われなあかんのか?」と思ったこともあります。でも、そういうことをきちんと言ってくれる人がいることが宝なのです。煙たい意見を素直に聞いて、自分の道を進んでいけば、きっと道は開けるはずです。皆さん、頑張ってください。

----ありがとうございました。

(2006年7月3日取材)



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