---それでは、今後のことをお伺いしたいのですが、川田さんがこれから目指す方向はどういったものですか?
私の中での一貫した考え方として、最初に申し上げた「縁の下の力持ち」として、いろいろな企業や人の支援をしたいという思いがありますので、「東京ファイナンシャルプランナーズ」の経営はバトンタッチしました。現在は、株式公開を目指す企業の顧問や、コンサルティングとして経営参加している企業が30社ぐらいあります。それぞれの企業の「良き相談相手」として存在していければ良いと思っています。各企業が抱える問題というのは、結構共通している部分が多いと思うので、そういうことを自分の経験を通じてアドバイスさせていただいて、例えば、公開まで10年かかるところを3年で可能にするようなことが、私の役割だと考えています。
---ベンチャー支援で「縁の下の力持ち」の役割を担っていくということですね?
そうですね。当面はそういった事業を主にやっていきます。実はある程度の時期が来たらボランティアもやってみようと思っています。元々学生時代からそういったことに興味があり、可能な範囲でいろいろなことをやっていましたので、それを本格的にやってみようと思っています。「痛みを知っているから、痛みを持っている方々のために何かをしたい」という根本的な思想が常にありまして、そういったことを2、3年後からやってみたいという夢はありますね。
---その夢は叶いそうですか?
ええ、今も少しずつですができる範囲で行っています。少しずつその割合を多くしていければと思っています。そういったことを仕事にも反映させて、社会にどう貢献するかというオピニオンリーダー的な立場のことができればいいなと思っています。ですので、社会に対して有益な事業に関しては全面的に応援したいと思っています。
---経営者の方々、特に上場を目指す方々に、何かメッセージがありましたらお願い致します。
上場を目指されている企業では、上場すること自体が目的になっていることが多いようですが、当然上場することがゴールではありません。チャレンジすることは本当に素晴らしいことなのですが、上場すればシビアな目で見られますし、社会的に様々な責任がついてきます。上場を目指す経営者の方々には、そのような面も強く認識していただく必要があると思います。
今の時代はビジネスチャンスを生み出すことにおいては、非常に面白い時期です。現在は、まさにいろいろなことにチャレンジして実現していける環境だと思います。逆に、今ここでポジションを確保しないと日本経済が上昇した時に乗り切れなくなってしまう、そういう時期なのではないでしょうか。ですので、今、何をチャレンジするのか、どうするべきなのかを熟考する必要があると思います。そして「リスクをチャンスに変える」という意識で頑張っていただきたい。机上の論理で完結するのではなく、高い志を持ってどんどん行動して欲しい。私は、そう願いますね。
---本日はどうもありがとうございました。
(2005年1月23日取材)
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